コラム

【現場のトラブル防止】外国人派遣スタッフを指揮・命令する際の注意点

【現場のトラブル防止】外国人派遣スタッフを指揮・命令する際の注意点

外国人派遣スタッフを受け入れる企業が増えるなか、現場では「指示が正しく伝わらない」「仕事の認識にズレが生じる」といった課題が発生することがあります。また、外国人材の場合は、在留資格によって従事できる業務が異なるため、派遣先企業も基本的なルールを理解しておくことが重要です。本記事では、外国人派遣スタッフを受け入れる企業が知っておきたい指揮命令上の注意点や、現場でのトラブルを防ぐための具体的な対策について解説します。

外国人派遣スタッフを受け入れる前に知っておきたい基本

外国人派遣スタッフも、派遣会社と雇用契約を結び、派遣先企業の指揮命令を受けて働くという基本的な仕組みは日本人派遣スタッフと同じです。一方、在留資格や言語・文化の違いなど、外国人材ならではの確認事項があります。

雇用主は派遣会社、業務上の指揮命令は派遣先企業が行う

派遣スタッフの雇用主は派遣元となる派遣会社ですが、実際の業務に関する指揮命令は派遣先企業が行います。派遣元と派遣先ではそれぞれ担う役割が異なるため、責任範囲を理解しておくことが重要です。

外国人にも日本の労働関係法令が適用される

日本国内で働く外国人にも、労働基準法や最低賃金法、労働安全衛生法などの労働関係法令が原則として適用されます。国籍を理由として労働条件について差別的な取り扱いをすることは認められていないため、適切な労務管理を行う必要があります。

在留資格によって従事できる業務が異なる

外国人は、保有する在留資格によって日本で行うことのできる活動が定められています。派遣先企業でも、実際に担当してもらう業務について、外国人スタッフが就労できる範囲であるか派遣会社と事前に確認しておくことが重要です。

外国人派遣スタッフへの指揮・命令で注意したいポイント

外国人派遣スタッフに指示を出す際は、日本語能力やこれまでの就業経験などを考慮する必要があります。「伝えたから分かっている」と判断せず、相手が正しく理解できているかを確認することがトラブル防止につながります。

外国人スタッフへの指示で意識したい4つのポイントをまとめた図解

曖昧な日本語や「察してもらう」指示を避ける

「適当にやっておいて」「いつも通り」「なるべく早く」といった曖昧な表現は、人によって受け取り方が異なります。「何を・どこまで・いつまでに行うのか」を具体的に伝えることが重要です。

一度に多くの指示を出さない

複数の作業をまとめて説明すると、重要なポイントが伝わらない可能性があります。作業工程を分け、優先順位や手順を一つずつ確認しながら指示を出すことで、認識のズレを減らせます。

「分かりました」だけで理解したと判断しない

本人が「分かりました」と答えていても、細かな作業手順まで理解できているとは限りません。実際に作業してもらったり、本人の言葉で手順を説明してもらったりするなど、理解度を確認することが有効です。

専門用語や社内用語を多用しない

製造現場では、機械や工程に関する専門用語、社内独自の略称などが使われることがあります。必要に応じて言葉の意味を説明し、写真や図、実物などを使って伝えることが重要です。

製造現場で特に注意したい安全管理

製造現場では機械設備や工具を扱うことも多いため、業務上の指示が正しく伝わらないことが事故につながる可能性があります。外国人スタッフが内容を理解できる方法で安全衛生教育を行うとともに、派遣元と派遣先それぞれの役割を確認しておくことが重要です。

安全ルールは『見て分かる』ことが重要であるのをまとめた図解

安全ルールを分かりやすく伝える

安全教育では難しい日本語だけに頼らず、写真やイラスト、動画などを活用します。必要に応じて多言語化や「やさしい日本語」を取り入れ、外国人スタッフが内容を理解できる方法で伝えることが大切です。

必要に応じて実演や図解を取り入れる

機械操作や工具の使用など、安全上重要な作業については、口頭説明だけでなく、必要に応じて実演や図解なども活用します。そのうえで実際の作業手順を確認し、スタッフが正しく理解できているか確認することが重要です。

注意事項や禁止事項を視覚化する

文字だけの注意書きでは十分に伝わらない場合があります。ピクトグラムや写真などを活用し、危険箇所や禁止事項を視覚的に理解できるよう工夫することも有効です。

派遣元と派遣先の安全衛生上の役割を確認する

派遣労働者の安全衛生管理は、派遣会社だけに任せればよいものではありません。派遣先にも、作業内容を変更した際の安全衛生教育や、危険・有害業務に関する対応などが求められる場合があります。派遣会社と役割を確認しながら、適切な安全管理を行うことが重要です。

外国人派遣スタッフとのトラブルを防ぐコミュニケーション

外国人スタッフとのトラブルは、本人の能力だけではなく、言語や文化的背景、これまでの就業経験、職場のルールに対する認識の違いなどから生じることがあります。双方の認識を確認できる仕組みをつくることが重要です。

日本の職場ルールを具体的に説明する

遅刻や欠勤時の連絡方法、休憩時間、作業着のルールなど、企業側が「当然」と考えていることでも、本人には伝わっていない可能性があります。就業開始時に具体的なルールを共有しておきましょう。

文化的背景や就業経験の違いを考慮する

言語や文化的背景、これまでの就業経験などによって、職場のルールやコミュニケーションに対する認識が異なる場合があります。日本の職場で求められるルールや期待する行動を明確に伝えることが大切です。

注意や指導は具体的な行動を基準に伝える

問題があった場合は、「もっと真面目に」「ちゃんとして」といった抽象的な表現ではなく、「どの行動に問題があり、次回からどうしてほしいのか」を具体的に伝えます。

派遣先だけで抱え込まないことも重要

外国人派遣スタッフとの間で問題が発生した場合、すべてを現場だけで解決しようとする必要はありません。派遣スタッフの雇用主である派遣会社と連携しながら対応することが重要です。

外国人スタッフの定着には派遣元・派遣先の連携が重要であることをまとめた図解

問題があれば早めに派遣会社へ相談する

無断欠勤やコミュニケーション上の問題、業務上のミスマッチなどが発生した場合は、問題が大きくなる前に派遣会社へ相談します。派遣元と派遣先が情報を共有することで、適切な対応を検討しやすくなります。

業務内容を変更するときは派遣会社へ確認する

派遣契約では、派遣労働者が従事する業務内容などが定められています。現場の判断だけで契約内容と異なる業務を担当させるのではなく、業務変更が必要な場合は事前に派遣会社へ確認することが重要です。

定期的に就業状況を共有する

問題が起きたときだけではなく、日頃から派遣会社と就業状況を共有することで、小さな問題を早期に把握しやすくなります。スタッフ本人が派遣先には相談しにくい悩みを抱えている可能性もあるため、派遣元と派遣先が連携してフォローすることが大切です。

外国人派遣会社を選ぶ際に確認したいサポート体制

外国人派遣を検討する場合、人材を派遣できることだけでなく、外国人雇用に関する知識や、就業開始後にどこまでサポートしてもらえるかを確認することが重要です。

外国人雇用や在留資格に関する知識があるか

外国人雇用では在留資格や就労範囲などを確認する必要があります。外国人材の派遣実績や制度に関する知識を持ち、自社で予定している業務について相談できる会社かどうかを確認しましょう。

日本語・多言語でのサポートに対応しているか

スタッフ本人と十分なコミュニケーションが取れない場合、派遣会社による通訳や翻訳などのサポートが役立ちます。対応の有無だけでなく、対応できる言語や利用できる場面についても事前に確認しておきましょう。

就業後のフォロー体制が整っているか

派遣開始後の定期訪問や相談対応など、スタッフが働き始めてからのサポート体制も重要です。トラブル発生時の連絡先や対応方法についても契約前に確認しておくと安心です。

信輝インターナショナルの外国人派遣サポート

信輝インターナショナルでは、長年の外国人材派遣で培ったノウハウを活かし、人材の派遣だけでなく、外国人スタッフが日本で安心して働くための生活・就業面の支援にも取り組んでいます。

30年以上の外国人派遣実績

信輝インターナショナルでは、30年以上にわたり外国人材派遣を手掛けています。外国人スタッフを受け入れる企業と働く人の双方を支援してきた経験を活かし、企業の人材確保をサポートします。

翻訳・通訳や巡回による就業サポート

外国人スタッフとのコミュニケーションを支援するため、翻訳対応や通訳スタッフによる巡回、定期面談などを行っています。派遣先企業だけで問題を抱え込まないためのサポート体制を整えています。

生活面まで含めた外国人材への支援

住居や日本での生活に関する支援、在留資格の更新支援など、就業以外の面についても外国人スタッフをサポートしています。生活環境を含めた支援を行うことで、日本で安心して働き続けられる環境づくりにつなげています。

まとめ

外国人派遣スタッフを受け入れる際は、在留資格や派遣契約などのルールを理解するとともに、現場での指示の出し方や安全教育、コミュニケーション方法にも配慮することが重要です。

特に製造現場では、曖昧な指示や認識のズレが作業ミスや事故につながる可能性があります。「分かりやすく具体的に伝える」「理解できているか確認する」「派遣元と派遣先の役割を明確にする」「問題があれば派遣会社と早めに連携する」といった体制を整えることが、トラブル防止につながります。

外国人派遣会社を選ぶ際も、派遣できる人材の数や料金だけでなく、外国人雇用に関する専門知識や通訳・翻訳、安全管理への対応、就業後のフォローなどを比較し、受け入れ後まで継続して支援してもらえる会社を選ぶことが大切です。

出典元

  • 厚生労働省「労働者派遣事業」
  • 厚生労働省「派遣労働者の安全衛生対策について」
  • 厚生労働省「外国人労働者の安全衛生管理」
  • 厚生労働省「外国人雇用管理指針」
  • 出入国在留管理庁
  • 労働者派遣法
  • 労働基準法
  • 労働安全衛生法
  • 信輝インターナショナル株式会社 公式サイト・事業内容

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