コラム

特定技能外国人は派遣で受け入れ可能?認められる業種と満たすべき条件

特定技能外国人は派遣で受け入れ可能?認められる業種と満たすべき条件を解説する記事のタイトル画像

人手不足対策として特定技能外国人の受け入れを検討する企業が増えるなか、「特定技能外国人を人材派遣で受け入れることはできるのか」と疑問を持つ企業担当者も少なくありません。特定技能では原則として受入れ企業による直接雇用が必要であり、派遣形態が認められているのは農業分野と漁業分野に限られています。本記事では、特定技能制度と人材派遣の関係、派遣が認められる分野、受け入れに必要な条件や注意点について解説します。

特定技能外国人とは?

特定技能は、人手不足が深刻な特定産業分野で外国人材を受け入れるために設けられた在留資格です。特定技能1号と2号があり、求められる技能水準や在留期間、家族帯同の可否などに違いがあります。企業が受け入れる際は、対象となる分野や業務範囲を正しく理解しておく必要があります。

特定技能1号と特定技能2号の違い

特定技能1号は、相当程度の知識または経験を必要とする技能を持つ人材が対象で、在留期間には通算上限があります。原則として家族帯同は認められません。一方、特定技能2号は熟練した技能を持つ人材が対象で、在留期間を更新しながら継続して在留でき、要件を満たせば配偶者や子の帯同も可能です。

特定技能で働ける分野・業務は決められている

特定技能外国人は、制度上定められた特定産業分野・業務区分の範囲で働く必要があります。企業側は単に「人手が足りない業務」を担当させるのではなく、自社の事業や担当してもらう業務が制度の対象となっているか確認する必要があります。

特定技能外国人は派遣で受け入れられる?

特定技能外国人は、すべての対象分野で派遣できるわけではありません。2026年9月現在、派遣形態による受け入れが認められているのは農業分野と漁業分野で、それ以外の特定産業分野では派遣形態による雇用は認められていません。

特定技能外国人の派遣が認められる農業・漁業分野と、製造業などでの派遣可否をまとめた図解

原則は受入れ企業による直接雇用

特定技能外国人の雇用は、原則として受入れ企業との直接雇用です。そのため、一般的な人材派遣と同じ感覚で、すべての業種・職種に特定技能外国人を派遣できるわけではありません。

派遣が認められているのは農業分野と漁業分野

特定技能外国人の派遣が認められているのは、農業分野と漁業分野です。これらの分野では季節による作業の繁閑が大きく、繁忙期の人材確保や複数の地域・事業者間での労働力の融通といったニーズがあることから、例外的に派遣形態が認められています。

製造業などでは特定技能外国人の派遣はできない

飲食料品製造業や工業製品製造業など、農業・漁業以外の特定産業分野では、特定技能外国人を派遣形態で受け入れることはできません。製造業で外国人派遣を利用する場合は、特定技能以外の在留資格を持ち、その業務への就労が認められている外国人材など、別の方法を検討する必要があります。

農業・漁業で特定技能外国人の派遣が認められる理由

農業や漁業では、季節や地域によって必要な労働力が大きく変動します。そのため、年間を通じた直接雇用だけではなく、繁忙期や地域ごとの人材需要に対応できる派遣形態が制度上認められています。

季節によって必要な人員が変動しやすい

農作物の収穫時期や漁期などによって、必要な人員が大きく変化する場合があります。こうした産業特有の事情に対応するため、農業・漁業では派遣という働き方が認められています。

複数の地域・事業者で人材を活用するニーズがある

地域や時期によって繁忙期が異なるため、人材を複数の産地や事業者で活用するニーズがあります。派遣制度を利用することで、季節変動に応じた人材配置を行いやすくなります。

特定技能外国人を派遣で受け入れるための条件

農業・漁業であれば無条件に特定技能外国人を派遣できるわけではありません。派遣元となる特定技能所属機関と派遣先の双方が、特定技能制度や労働者派遣に関する要件を満たす必要があります。

特定技能外国人を派遣で受け入れるための主な条件

派遣元が特定技能所属機関の基準を満たしている

派遣元となる事業者は、通常の特定技能所属機関としての基準に加えて、対象分野に関する一定の要件を満たす必要があります。単に労働者派遣事業の許可を持っていれば、特定技能外国人を派遣できるわけではありません。

派遣先にも分野ごとの条件がある

派遣先にも一定の要件があります。例えば農業分野では、過去5年以内に同一の労働者を6か月以上継続して雇用した経験があること、または所定の講習を受講した者を派遣先責任者として選任していることなどが求められます。

分野ごとの協議会への加入・協力が必要

特定技能外国人を受け入れる企業には、対象分野ごとに設置された協議会への加入や必要な協力が求められる場合があります。農業分野では、特定技能所属機関が農業特定技能協議会の構成員となり、必要な協力を行うことが受け入れ要件に含まれています。

派遣先・派遣期間などを明確にする

特定技能外国人を派遣形態で雇用する場合は、派遣先や派遣期間を定める必要があります。手続きでは、労働者派遣契約書や派遣計画書、就業条件明示書などの書類が確認対象となります。

労働者派遣法などの関係法令を守る

特定技能制度の要件だけではなく、労働者派遣法をはじめとする関係法令も遵守する必要があります。特定技能だから通常の派遣ルールが適用されないわけではないため、制度の両面から適切な受け入れ体制を整えることが重要です。

特定技能1号を受け入れる企業に求められる支援

特定技能1号外国人を受け入れる場合、受入れ機関には外国人が日本で安定して働き、生活できるよう支援計画を作成・実施することが求められます。自社で支援を実施するほか、登録支援機関へ支援計画の全部または一部を委託することもできます。特に支援の全部を委託した場合は、受入れ機関に求められる支援体制の基準を満たしたものとみなされます。以下では、1号特定技能外国人に対して求められる支援のうち、代表的な内容を紹介します。

就業前に事前ガイダンスを行う

雇用契約の内容や仕事内容、日本での生活などについて事前に説明し、外国人本人が内容を理解したうえで在留資格に関する申請や就業へ進めるようにします。

生活や行政手続きなどを支援する

住居確保、生活に必要な契約、行政手続き、日本語学習など、日本で生活するために必要な支援を行います。仕事だけではなく生活面まで含めた受け入れ体制が必要です。

相談・苦情に対応できる体制を整える

外国人本人から仕事や生活について相談や苦情を受けられる体制を整えます。本人が十分に理解できる言語で対応できる環境を用意することも重要です。

特定技能外国人の派遣を検討するときの注意点

「特定技能」と「外国人派遣」は別々の制度であり、外国人派遣会社であれば必ず特定技能外国人を派遣できるわけではありません。利用する前に、対象分野や派遣会社の許可・体制を確認する必要があります。

「外国人派遣」と「特定技能外国人の派遣」を混同しない

外国人派遣会社では、特定技能以外にもさまざまな在留資格を持つ外国人が働いています。そのため、「外国人を派遣してもらえる=特定技能外国人を派遣してもらえる」という意味ではありません。

製造業での外国人派遣は在留資格を確認する

製造業では特定技能外国人を派遣形態で受け入れることはできません。そのため外国人派遣を利用する場合は、外国人本人の在留資格と、実際に従事する業務との適合性を確認することが重要です。

派遣会社の許可・実績・支援体制を確認する

外国人材を扱っているという点だけで判断せず、労働者派遣事業の許可、外国人材への対応実績、在留資格に関する知識、通訳・生活支援などの体制を確認しましょう。

特定技能と外国人派遣、どちらを選ぶべき?

外国人材の活用方法は、自社の業種や業務内容、人材が必要な期間などによって異なります。「特定技能か派遣か」という二者択一ではなく、制度上利用できる方法を確認したうえで、自社に適した受け入れ方法を検討することが重要です。

特定技能と外国人派遣の選び方

農業・漁業で柔軟な人員配置が必要なら派遣を検討する

農業・漁業で季節的な人材需要がある場合は、要件を満たした特定技能外国人の派遣を検討できます。派遣元・派遣先双方の要件を確認し、適切な受け入れ体制を構築しましょう。

その他の特定産業分野では直接雇用を検討する

農業・漁業以外で特定技能外国人を受け入れる場合は、直接雇用を前提として検討します。対象となる分野・業務区分や受入れ機関の要件について事前に確認することが重要です。

製造業で外国人派遣が必要なら別の選択肢を検討する

特定技能外国人の派遣が利用できない製造業でも、外国人派遣そのものが禁止されているわけではありません。業務に適合する在留資格を持つ外国人材の派遣など、自社の業務に利用できる方法を派遣会社へ相談することが考えられます。

信輝インターナショナルが外国人材の活用をサポート

信輝インターナショナルは外国人材に特化した人材派遣会社であり、人材派遣に加えて特定技能に関する支援も展開しています。在留資格に関する支援から生活支援、翻訳対応、就業後の巡回まで、外国人材の受け入れを幅広くサポートしています。

外国人材派遣の豊富な経験を活かして企業を支援

外国人材派遣の経験を活かし、企業の業務内容や必要人数、受け入れ体制などを確認したうえで人材活用を支援します。

登録支援機関として特定技能外国人をサポート

信輝インターナショナルは、特定技能外国人の登録支援機関として登録されています。外国人材の派遣だけでなく、企業が特定技能1号外国人を受け入れる際に必要となる支援についても相談できます。

生活・就業面まで継続して支援

住居や生活に関する支援、外国人スタッフへの相談対応、通訳スタッフによる巡回や定期面談など、日本で継続して働くためのサポートを行っています。

まとめ

特定技能外国人は、どの業種でも派遣で受け入れられるわけではありません。2026年9月現在、派遣形態による受け入れが認められているのは農業分野と漁業分野であり、それ以外の特定産業分野では原則として直接雇用が必要です。

また、農業・漁業で派遣を利用する場合も、派遣元・派遣先それぞれに要件があり、特定技能制度と労働者派遣制度の双方を踏まえた対応が求められます。さらに、分野ごとの協議会への加入や、特定技能1号外国人に対する支援体制についても確認が必要です。

「外国人派遣」と「特定技能外国人の派遣」は同じものではありません。自社の業種や担当してもらう業務、必要な人員・期間を整理したうえで、利用できる在留資格や雇用形態を確認し、外国人材の受け入れ実績や制度に関する知識を持つ事業者へ相談することが重要です。

出典元

  • 出入国在留管理庁「在留資格『特定技能』」
  • 出入国在留管理庁「特定技能制度に関するQ&A」
  • 出入国在留管理庁「特定技能外国人受入れに関する運用要領」
  • 出入国在留管理庁「1号特定技能外国人支援・登録支援機関について」
  • 農林水産省「農業分野における外国人の受入れ」
  • 水産庁「漁業分野における特定技能外国人の受入れ」
  • 厚生労働省「労働者派遣事業」
  • 労働者派遣法
  • 出入国管理及び難民認定法
  • 信輝インターナショナル株式会社 公式サイト・事業内容

人材不足でお困りの企業様へ

人材不足や外国人材の受け入れをご検討中の企業様は、 お気軽にご相談ください。
貴社の状況に合わせた最適なご提案をいたします。

人材不足について相談する

RECRUIT 採用情報

「働きたいけど、日本語が不安」
「どこに住むの?通訳はいるの?」
そんな悩みにも、私たちは一つひとつ寄り添います。
信輝では、仕事だけでなく、日本での暮らし全体をサポートします。
また、外国人スタッフを支える通訳や生活支援スタッフの募集も行っています。
あなたの「はたらきたい」を、ここからはじめませんか?

募集要項
採用情報
採用情報
採用情報
採用情報
採用情報

信輝インターナショナル株式会社

〒305-0023 茨城県つくば市上ノ室1142-1SKビル2F

会社概要

CONTACT お問い合わせ

お問い合わせはこちら

茨城本社 029-857-4808